こんにちはAbbyです。
アジアには忖度の習慣があります。日本では平安時代に、中国では「詩経」に出てくる古い言葉であったそうです。他者の心情を慮る、という純粋な美徳の言葉であったそうです。ですが昨今忖度は、上司の意向をおしはかり、ともすれば法令遵守にもとる行為にまで踏み込んでしまうネガテイブな意味合いが強くなって来ました。
昇格や報酬に関して人事権を握る人から高い評価を得ようとすることは、真っ当な行為です。ですが:
①組織に忖度が蔓延し
②さらにノルマや目標が厳しすぎる
の2点が揃うと、コンプライアンスにもとる行為に踏み出す、結果を粉飾するといった不正を生む土壌/組織文化の出来上がりです。リーダーは、パーパスやエンゲージメント等組織のお手入れを決して怠らない事です。リーダーがYes Manに囲まれていたり、反対意見を叩き潰すようなカルチャーであってはいけません。日本によくある、参加者が物言わぬ「静かな会議」にはその意味でリスクがあると思います。
では会議で全く遠慮のない欧米には忖度がないかといえば、それは違い、やはり欧米でも忖度する人は普通にいます。Kiss AssとかBrown noseとか、悪い言葉もあります。ただし、不正の気配やその土壌のある組織文化でもあろうものなら、さっさと見切りをつけて転職していく流動性があり、内部通報の仕組みも発達しています。それでも欧米でも不正は後を絶ちません。
不正を防ぐためには、どこにいてもあらゆる手段を使って継続的な努力が必要と痛感します。