Let's be comfortable with something different !!

仕事や結婚を通して、多様性の面白さと難しさに日々向き合っています。気楽にご覧いただけたら嬉しいです!

インド:長期滞在の際のPE問題

Be comfortable with something different !!

こんにちはAbbyです。

 

かつて勤務していた会社で、社員をインドの関連会社に派遣した事があります。

当初1年であった滞在は結局2年に及び、最後はコロナのために急に帰国を余儀なくされました。その際PEついて学んだ件をいくつか共有します。

 

*尚社員の海外長期派遣は、本当に複雑なので、非常に高いですがPwC等信頼性の高いコンサルにご相談されることをおススメします。下記の内容においては、変更の可能性もあり法的責任は取りません。

 

通常社員の海外長期滞在の場合、問題になるのがPE(Permanent Entity)問題です。これは、滞在社員が滞在先の国(Host country)で経済活動を行なった場合、派遣元(Home country)の日本法人(当社)がHost countryでの法人税の対象になることがあるので(この場合はインド)、細心の注意が必要です。

 

多くの国では、PE認定となるには少なくとも駐在所がある、という点が分岐点となります。ですがインドはこの点非常に厳しいです。駐在所がなくても、滞在するだけでPE認定となる可能性が高いです。

 

このケースでの滞在は研修が目的であり、全く利益を生み出す経済活動ではなかったので、その点をありとあらゆる書類(ビザ申請、関連会社との滞在契約、滞在中の住居の契約等)に記載しました。また、派遣先の関連会社で会議に出る際も、全く発言せず完全にオブザーバーとしての出席とするよう言明しました。少しでも経済活動と認定されかねない活動をする場合、例えば出張帯同等は、必ず事前に問題ないか逐一確認をしました。

 

またこれは大なり小なりどの国でもある事かもしれませんが、書類を提出する先のオフィサーによって回答が違う、なんて国もあります。必ず回答者の名前をお聞きして記録として残しました。また派遣先、税務管理等複数のインドの会社とのやりとりがありましたが、どの会社でもインドからのメールでは、いつも10名ぐらいの方がCCに入り、メイン担当者の数名以外でもチーム全体がやりとりを共有することが慣例のようでした。インド側の担当者は、どの方も非常に真摯に対応して下さっていたのですが、強いて言えば全体像を話して下さらない点が気になりました。例えばこの先インド政府に対してどういう税金の支払いがあるのか、についてタイムラインと税金の種類をお願いしたのですが、結局頂けずじまいでした。そのためいつも請求書が突然やってきて面食らうという状況でした。これが彼の地の慣習なのか、会社のカルチャーなのかは今も模索中です。